「アイドルソングを作ってみたい」
「自分が作った曲をファンと一緒に楽しみたい」と思ったことがあるかもしれません。
でも、今までアイドルソングを作ったことがなければ、いったいどうすればいいのかわからないもの。
ましてや、アイドルはただ歌を歌うだけではなくダンスもしますし、ファンとの掛け合いなども頭に入れる必要があります。
実は、アイドルソングにも多少の違いはあれ、おおよその作り方は共通しています。また、いわゆる「盛り上がる曲」になるポイントも共通しています。
この記事では、アイドルソングの作り方と盛り上がる曲になるポイントについて解説していきます。
目次
アイドルソングの作り方
趣味としてアイドルソングを作ってみる、ということもあるでしょう。しかし一般的に、プロデューサーや運営スタッフから作曲の依頼を受ける、というのがアイドルソング作りのスタートです。
この時、「夏らしいキラキラした曲で」「片思いの切なさを歌った曲を」などというイメージが伝えられます。
曲を表現するのはあくまでもアイドルなので、自分に合った曲を作らない自分やファンも共感できない曲になってしまいます。自分の体験をもとに作曲するのがポイントです。
具体的には以下の流れで曲を作っていきます。
- ①作曲と作詞を行う
- ②アレンジを行う
- ③ダンスの振り付けも決める
- ④収録をする
順番に紹介していきます。
①作曲と作詞を行う
作曲と作詞に関しては、一人で作曲と作詞の両方を行う場合と、作曲と作詞を別の人が行う場合があります。別々に作る場合には、対面やネット上でイメージのすり合わせを入念に行うようにしましょう。
作曲の場合には、イメージに沿ったメロディーをどんどん出していきます。ここではあまり思い悩まずに、「良くないな」と思ったらバッサリ捨ててしまうのもありでしょう。そしていいメロディーをメモしておいて、少しずつ曲の形にしていきます。
作詞は、一般的には曲ができてから行います。歌詞がメロディーに乗るかどうか、楽譜に歌詞を書いて見て確かめることは必須です。もちろん、歌詞とメロディーのイメージが一致していることも大事です。
②アレンジを行う
歌詞を作りながら、まず曲のもとになるデモを作っていきます。ここで曲の大まかな構成などを決めていきます。
あとはそこに音を足していく作業になりますが、この時にアイディアとして出てきた音はどんどん入れ込んでいきましょう。この過程で、思わぬきらめきが曲に生まれたりします。逆に不要な音がここでそぎ落とします。
また、ここで考えておかなければいけないのが「ファンの掛け声」です。いわゆるMIXと呼ばれるものをはじめ、ファンたちは曲中にさまざまな掛け声を発します。作り手としては、あまりギチギチに歌詞を詰め込むのではなく、掛け声の余裕を残す必要があります。
とはいえ、ファンは作り手の意図とは往々にしてかけ離れるもの。作り手側が予想もしていないところで思いがけない掛け声がかかることもあります。それもまた、アイドルソングの自由さ、面白さとして余裕を持って受け止める姿勢が大事です。
③ダンスの振り付けも決める
アイドルソングには振付があることが多いです。振付師の人に曲を渡して振付をしてもらう必要がありますが、ここでも曲のイメージはよく共有しておく必要があります。
また、ここで注意をしておく必要があるのが、「あまりにも難しすぎる振付はしないようにする」ということです。アイドルはアーティストやダンサーではないので、振付を難しくしてしまい過ぎると歌の方がおろそかになる可能性があります。
④収録をする
ここまで揃ったら、いよいよ実際に歌の収録となります。事前にメンバーには仮歌入りのバージョンを渡し、歌割りやコーラスなどを覚えてきてもらいましょう。
実際に収録をしていると、メンバーの歌の理解が少しズレていると感じることが出てきます。たとえば、ロックアイドルの曲であればもっと「エモく」歌ってほしい、という具合です。
そのような場合には、収録の時に曲のイメージを伝え、「こういう風に歌ってほしい」などと他のメンバーに伝えておきましょう。こうして、イメージに合った曲に仕上げていきます。
アイドルソングの作り方のポイント
ここまで、アイドルソングの具体的な作り方について見てきました。どうすれば盛り上がる曲になるのでしょうか?それは、アイドルソングのいわば核心ともいえる部分です。
アイドルのイベントやライブに行くと、パフォーマンスをしているアイドルの口からは「盛り上がって!盛り上がって!」という言葉をよく聞きます。
裏を返すと、アイドルソングには「盛り上がる」ことがそれほど大事だということです。ではなぜ、盛り上がることが大事なのでしょうか?
それは、「盛り上がる=ファンが感動している=商品が売れる」、という方程式が成り立つからです。
ここで絶対に勘違いしてはならないのは、この等式の項目は全て同様に大事だということです。決して「売れる」を重要視して不自然なプロモーションなどはすべきではありません。そんなことをしても他の項目が追いつかなくなる危険性があります。
全ての項目を上げていく努力が必要です。そして、それがアイドルの目の前に見える要素として「盛り上がる」があります。だからこそ、アイドルは「盛り上がる」ことに敏感になるのです。
アイドルソングの作り手として、どうすれば楽曲の価値が高い、「盛り上がる」曲になるかについて解説していきます。
- ①イントロ部分で引き込む
- ②サビは耳に残るようにする
- ③自分たちのイメージにあった曲にする
ぜひ覚えておきましょう。
①イントロ部分で引き込む
これはアイドルソングに限ったことではなく、小説やブログの記事も同じことですが、最初の部分で受け手の心をつかむことが重要です。
アイドルソングでいえば、それはイントロに当たります。イントロがつまらないと、聞き手はそれだけで興味を失い、どんなにサビが良くてもそこまで聞いてもらえない、ということになります。
これはなにも、常に聞き心地のいいイントロを用意する、という意味ではありません。聞き手を「はっ」とさせ、思わず引き込まれるイントロを作る、という手もあります。
売れている曲はイントロを聞いただけで、「あの曲だ」と気づけるほどのインパクトがあります。
このように、盛り上がる曲を作るためにはイントロで工夫をしましょう。
②サビは耳に残るようにする
イントロにも負けず劣らず重要なのが、サビです。ここは一番の盛り上がりを持ってくる場所になります。そんなことは作り手の誰もがわかっていますので、どの曲もサビにはあまりないようなコード進行を持ってくるなど、工夫のしどころです。
サビは耳に残るように作詞や作曲を工夫しましょう。おすすめの方法は10パターン以上作って一番印象に残ったものを残す方法です。
とにかくいくつもパターンを出して、一番よかったものを選びましょう。
③自分たちのイメージにあった曲にする
ただし盛り上がることを優先するあまり、歌っているアイドルのイメージとかけ離れた曲を作るのは避ける必要があります。なぜならどんなにいい曲でも、アイドルと合わなければどこか無理を感じて盛り上がらなくなってしまうからです。
自分たちのイメージにあった曲にすることで、ファンは盛り上がりやすい曲になります。
まとめ:アイドルソングを作ってファンと一緒に盛り上がろう
アイドルソングを作るには、まずは曲のイメージを膨らませましょう。そのイメージを共有しながら、作詞・作曲・アレンジ・振付を行っていきます。完成した曲を収録します。オリジナルの曲をステージ上で披露すればファンは喜んでくれます。
アイドルソングで最も重要なことは、盛り上がることです。そのためにはイントロで引き込み、サビでも盛り上がりに心がける必要があります。ただし、盛り上がりを重視するあまり、自分たちのイメージとかけ離れた曲を作ってしまわないよう注意する必要があります。
苦労して作った曲がアイドルによって歌われ、ファンがその曲に盛り上がって掛け声を出しているのを見ると嬉しいものです。
最初から完璧なアイドルソングを作るのは難しいかもしれませんが、アイドルを目指すならぜひ挑戦してみましょう。