歌が上手い方の特徴としては、「音程がしっかりと取れている」、「高い音でも低い音でも安定している」、「歌声に響きがある」などがあげられます。
これらの歌の上手い特徴としてあげた項目の基盤となっているのが声量です。どんなに良い歌声も声量が小さいと魅力が半減してしまうからです。歌う方ならば声量を大きくしたいと考えているはずです。
今回は歌の声量について記事にしました。
そもそも声量とは何なのか、声量を鍛えられるのか、声量のトレーニング方法について詳しく記載しています。
じっくり読むことで安定した声量を手に入れて、歌に自信がもてるようにしてください。
目次
歌の声量とは?
そもそも歌の声量とは、2つの項目から成り立っています。
・声の量
(歌う際の音程によっては裏声を使ったりします。その時の声の質を”声の量”と言います。声の量があると歌声に厚みが生まれ声量へとつながるのです)
・声の大きさ
(単純に声が大きいだけでは不快に感じるだけです。歌での声の大きさは、”声が響きわたる”が該当します。例えるならば、ミュージカルでの歌い手さんです。ここでの声の大きさは、このようなイメージなのです)
歌の声量は、この2つの項目をトレーニングしましょう。
それでは声量をトレーニングする際にはどの部分を鍛えていくのかを紹介します。
歌の声量を大きくする鍵は肺活量と筋力
歌の声量を大きくする鍵となるのが、こちらです。
- 肺活量
- 筋力
歌声と筋トレは関係ないと考えている方もいますが、歌手の方は継続して声量を安定して大きくする為にトレーニングは欠かせないのです。
肺活量と筋力がなぜ必要なのかを解説していきます。
肺活量
肺活量は水泳、サッカー、バスケットボールなどのスポーツで必要なイメージがありますが、歌う時にも重要な部分です。
肺活量とは、肺に空気を入れて吐き出した空気の量です。吐き出した空気が多ければ肺活量は大きく、大きな声量で歌えます。
肺活量の平均的な数字の目安としては、男性が3500cc、女性が2500ccになります。最低でもこの数字は超えていたいところです。
数字で測れますので、トレーニングして鍛えると成果としてわかりやすいのも特徴です。
また、肺活量がある方の特徴としては、息継ぎの回数が減り安定した音で歌えます。楽器をする際にも役に立つので、肺活量は鍛える意味があるのです。
筋力(インナーマッスル)
歌う声量で関係する筋力としては、腹筋です。その中でもインナーマッスルの部分で、いわゆる体幹です。
体幹を鍛えると腹筋が強くなります。歌う時に必要な要素としては、腹式呼吸で歌うことです。
体幹を鍛と、腹式呼吸が深くゆっくりできるようになりますので、より安定した大きな声量で歌えるのです。
歌の声量を大きくする練習方法
それでは、上記であげた肺活量とインナーマッスルを鍛えて声量を大きくする為にはどのようなトレーニングが必要かといえばこちらです。
- 表情筋のトレーニング
- ロングブレス
- ペットボトルを使った練習方法
この3つのトレーニングが簡単で毎日継続しやすいです。いつでも手軽に短い時間で鍛えられるので、今日からでもはじめてみてください。
表情筋のトレーニング
表情筋のトレーニングの役目としては、”顔の筋肉を柔らかく動きやすくする”効果があります。また表情によって真顔だったり、笑顔だったりで声の響きが変わるのも実感できます。
また、表情筋を上手く使えるようになると、滑舌も良くなる傾向にあります。
トレーニング方法は至ってシンプルです。
- ①口を尖がらせます(顔の筋肉を真ん中に集めるイメージ)
- ②「う」を発音します(酸っぱい顔になるように)
- ③「い」を発音します(笑顔になります)
- ④②~③を5セットやります
- ⑤「う」を発音します(酸っぱい顔になるように)
- ⑥「わ」を発音します(驚いたような顔になるように)
- ⑦⑤~⑥を5セットやります
朝起きてからでも、ちょっとした休憩時間でも手軽さが継続できるポイントです。毎日の習慣としてどこか生活の一部に取り入れるのが、コツです。
注意点としては、いきなり大きく表情を動かしすぎないようにしてください。
顔の筋肉を鍛える一方で、ほぐす効果も取り入れてますので、いきなり大きく動かすと筋肉を痛める可能性もあるので、最初の1セット目は”ゆっくりと”を心がけてください。
ロングブレス
ロングブレスは息を長く吐いたり吸ったりする筋トレです。ロングブレスではインナーマッスルが鍛えられます。
以下がロングブレスの方法です。
- ①背筋を伸ばして床にたちます
- ②大きく息を3秒間、吸います
- ③ゆっくり7秒間で吐き出します
- ④②~③を5セット繰り返します
短時間で集中して行へば3分程度で終わりますので、ちょっとしたスキマ時間を利用するのがポイントです。
また、ロングブレスを行うと姿勢が良くなったり痩せる効果もありますので、声量を鍛えながら健康な体も手に入れることができます。
注意点としては、はじめのうちはインナーマッスルが鍛えてない状態なので腰が曲がった状態になりやすいです。
お腹とお尻にしっかりと手を添えて、筋肉に刺激を与えられているかのチェックを忘れないようにしてください。
ペットボトルを使った練習方法
肺活量を鍛えるのに適したトレーニングがペットボトルを利用した方法です。
以下トレーニング方法になります。
- ①ペットボトルを用意します(1.0Lがオススメ)
- ②空気を吐ききったらペットボトルをくわえます
- ③空気を吸います(できればペットボトルをベコベコにする)
- ④ペットボトルを外します
- ⑤あっーと叫びます
①〜⑤を5セット繰り返します。連続してやり過ぎると酸欠状態になるので、1セットずつ確実に実施するのがポイントです。
また、最初はペットボトルを凹ませるのが難しいので、素材のやわらかい水のペットボトルを使うと効率よくできます。
実際にペットボトルがベコベコにならないと、トレーニングとしての実感も沸きづらいと思います。なので、厚みが薄いペットボトルからはじめて、徐々に厚みのあるペットボトルへと挑戦にしていくのがポイントです。
ハミング
ハミングとは、口を閉じて歌うことです。わかりやすく言うと、鼻歌です。
ハミングすると、口を歌うので、音程の安定化と声量がアップする為の肺活量を鍛えられるのです。
意識しないでハミングをやっている方もいますが、そこに肺活量や音程について意識しながらハミングすればさらに声量が大きくなるのです。
そのため鼻歌を歌うようなときも、普段より音程と肺活量を意識して取り組んでください。
歌の声量がない・小さい原因は?
歌の声量について鍛えるべきポイントやトレーニング方法について解説してきましたが、そもそも歌の声量が、なかったり・小さい方には何が原因なのかを解説します。
声量が小さい原因と言われている3つの要素としてはこちら。
- 姿勢が悪い
- 腹式呼吸ができていない
- 口の開きが小さい
この3つの要素が声量が小さい方の特徴としてもっとも大きな割合を占めます。
それでは、それぞれの項目について理由を説明していきます。
姿勢が悪い
姿勢が悪いというのは、猫背になっている状態です。歌う時には、お腹から口までは一直線になると声量が大きくなります。
ですので、姿勢が猫背になっていると、お腹からの力が声に伝わりにくくなり声量が小さくなるのです。
また、猫背だとインナーマッスル(体幹)が働きづらい傾向にあるので、そこにも注意が必要です。
やはり、一流の歌手を見てみると、背筋が伸びて姿勢が正しい状態なのがわかります。普段から糸で頭を引っ張られたような感覚を意識していると、自然に背筋も伸びますので取り組んでください。
腹式呼吸ができていない
吸い込んだ空気をお腹に入れ、吐き出す際に声を出します。この時に、腹式呼吸ができていないと、お腹を膨らませられないので、声量が小さくなります。
腹式呼吸が上手くできると、声量の響きや厚みがましてきますので、腹式呼吸の練習も声量を大きくする上では必要なのです。
口の開きが小さい
声量が小さい方は最後の口の開きが小さいことも特徴です。やはり、声を大きく響きがある声量にする場合には口を大きく開ける必要があります。
口を大きく開けてはっきりと発音するように意識し、歌う前には準備体操として表情筋を活性化させてから歌ってください。
プロに確認してもらうのもおすすめ
声量の小さい原因やトレーニング方法について解説しましたが、やはり第三者に確認してもらうのが声量を大きくする近道です。
第3者として適任なのがボイストレーナーのプロです。数多くの方をレッスンし育成してきたプロだからこそ、細かなくせや適したトレーニング方法を教えてくれるからです。
毎週のように通うとお金がかかり大変ですので、まずはどの部分が声量を大きくするのに足りていないのか。どういったトレーニングを行えば良いのかなどのアドバイスをもらうのもひとつの手です。
特にアイドルを目指す場合は、歌いながら踊れる必要があるため、ダンスも必須です。
養成所なら、ダンスと歌を両方勉強できます。
まとめ:歌の声量を増やして人々を魅了しよう
歌声は人を魅了します。
しかし、声量がなければ、「声が聴こえない」という事態にもなってしまいます。
歌を上手く、人に響く声量ははトレーニングすれば手に入られます。歌うのが好きであれば、声量を大きくするために、コツコツとトレーニングを重ねましょう。
そして、ステージの本番で活躍して、多くのファンを笑顔にしてください。
上達のスピードを上げてプロになりたい人は、ぜひプロの指導も検討してみましょう。